有田皿山の山と川は? 有田町役場 皿山なぜなぜ34

古木場金山跡 PHOTO
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 有田町は山に囲まれた谷あいの町です。そして、町中を流れる有田川といくつかの支流にそって家並が続いています。そのため平地の面積は町の総面積の30%に過ぎません。
 佐賀県の西部にある有田町は、総人口14420人(1989年5月1日現在)、面積26.74平方キロm。決して大きな町ではありません。空から見下ろしてみると、方々に窯場の煙突が見られ、旧国道ぞいには商家の軒瓦と窯場がつらなっています。焼き物こそ有田町の顔なのです。それは働いている人の数の57%にあたる6281人が焼き物業に従事していることからもうかがえます。
 つぎに町中から周囲を見上げてみましょう。町の北の端には黒髪山(518m)がそびえ、その山を中心とした黒髪山系の姿はたいへん印象的です。標高こそ高くありませんが、長い年月にわたる侵食作用のため、汐谷は複雑にきざまれ、切り立った岩がつらなっています。また、神六山(447m)、原明岳(320m)、金山岳(352m)蓮花石山(349m)英山(282m)などの山々は、新緑や紅葉で化粧して私たちに四季を教えてくれます。
 そうした山々の四季を映す有田川は、戸杓川、上南川良川、黒牟田川、丸尾川、中樽川、白川などの支流を束ねて町中を走ります。そして、かつて有田焼を全国へ海外へ運び出す港であった伊万里湾へと今も水を運んでいるのです。豊かな自然と四季。その中に抱かれて、磁器のふるさとは生命を長らえることが出来ました。
 約四百年前まで有田町は名もない集落でした。それが国内で初めて磁器を焼き始めてから、その名を広く海外にまで知られるようになりました。
 もし有田町が磁器と出会わなかったら、今も名のない顔のない町でしたでしょう。
(野上建紀)

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